Microsoft.Docs のWDK DDI 日本語翻訳
長年望んでいた夢が一つかなった。というと少し大げさだが、正直言って無理だとあきらめていたことが実現された。ドライバーとカーネルのソフトウェア インターフェース(DDI, Device Driver Interface)のリファレンスが全て日本語に翻訳された。機械翻訳の部分もあり、決してまだ全てが読み易くは無いが、まずは大進歩である。
以前機会があった時に、これの日本語翻訳を要望していて実現して貰った訳だ。実はこの様な日本語版の翻訳の実現は、今回が初めてではない。2006年に初めて Microsoft MVP をDDKカテゴリーで受賞し、Microsoft 本社で DDKチームと沢山ミーティングをした。その時日本語訳が必要なドキュメントがあれば遠慮なくリクエストして欲しいと言われたのだが、約半年後に実現して貰った。当時はまだ Windows Driverやカーネルの技術文書のほとんどが英文だった時代。たまたま自分が開催した Windows ドライバーセミナーの受講者と意気投合して、KMCS (Kernel Mode Code Signing) 関連のドキュメントの日本語訳をメールでリクエストした。
補足するとこれは当時、リリースしたばかりの Windows Vista 64bit版のカーネルモードで動作するドライバーだけは、コードサイニング署名が付いてないと動作しない、という新しい仕組みだ。ドライバーが正常にインストール出来ても動作しないのと、ドライバーの署名とは何か?ということが、当時の開発者にとってはわかり難くかったので、良く覚えている。
参考)
Kernel-Mode Code Signing Requirements(カーネル モードのコード署名の要件)
話を戻すと、ここ数年の Microsoft の技術文書の日本語翻訳は目を見張るものがある。最初は少しずつ始まった、ドライバー テクノロジの技術文書も今では、ほとんど日本語化されている。また、穴の様に見えた CRT(POSIX系)の API もいつの間にか、日本語化された。
今のところは残る課題でもある機械翻訳部分については指摘し難いのだが、今後は翻訳の内容や質に関してもフィードバックして行きたい。
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